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【直近30日】メモリ高騰で廉価スマホが後退、中古市場は供給と品質の勝負へ

【直近30日】メモリ高騰で廉価スマホが後退、中古市場は供給と品質の勝負へ

直近24〜36時間には、既掲載のPixel 11、Galaxy Z Fold8、HONOR Robot Phoneを除くと、一次資料で十分に裏付けられた大型端末ニュースが見当たらなかった。7日間でも新規テーマの根拠が弱いため、今回は2026年7月20日〜8月18日の30日間に広げる。この期間に重なったのは、メモリ価格の上昇がスマートフォンの原価、製品構成、販売台数へ同時に表れたという複数の調査だ。

確認できた変化:廉価帯から数量が落ちている

Counterpoint Researchは7月28日、2026年上期の世界スマートフォン向けSoC出荷が前年同期比15%減ったと公表した。同社の集計では、2026年第2四半期のスマートフォン用メモリ価格は前年同期比で300%超上昇し、すべての価格帯でメモリ費がSoC費を上回った。MediaTekとQualcommの出荷はともに25%超減る一方、廉価機では部材費を抑えるためUNISOCの4Gプラットフォームへ移る動きも確認された。

ここで重要なのは、これらが端末価格そのものではなく、調査会社が追跡した部材価格とSoC出荷の数字だという点だ。Counterpointは通年のSoC出荷を前年比14%減、エントリー向けを30%超減と予測し、供給正常化は2027年後半までかかるとみるが、いずれも将来予測であり確定事項ではない。

Omdiaが7月21日に公表したインド市場の実績も方向は同じだ。2026年第2四半期の出荷は3,390万台で前年同期比13%減。メモリ高と物価、通貨、季節要因が重なった結果で、メーカーは廉価帯の機種数を絞り、既存機の販売期間を延ばし、値引きより交換・分割・還元策を厚くしていると分析した。Omdiaの別分析では、400ドル未満の端末で平均DRAM容量が前年を下回り、NAND容量も廉価・中価格帯で減少した。つまり「同じ予算で容量だけが伸び続ける」という前提が崩れ始めている。

高価格帯も無傷ではない

TrendForceは8月10日、256GBのiPhone 18 Proについて、部品表(BOM)原価が前年モデル比で約38%上がると試算した。メモリがBOMに占める比率は約10%から2026年第3四半期に約34%へ上がるという。同社はAppleが粗利を一部吸収する可能性や旧機種価格の見直しも予想しているが、これはAppleの発表ではない。発売価格や日本価格を確定情報として扱う段階ではない。

一方、薄利の廉価Androidは同じ原価増を吸収しにくい。高価格帯の値上げ観測と、廉価帯の容量削減・機種整理が同時進行していることが、今回の30日間で見えた市場の分極化だ。

日本の中古市場へどう波及するか

国内ではすでに、中古需要の受け皿が拡大している。MM総研の発表を報じたITmediaによると、2025年度の中古スマートフォン販売は360.7万台、前年度比12.4%増で7年連続の過去最高だった。同社は2026年度を396万台、9.8%増と予測する。FDM CCS Insightも世界の組織化された二次流通市場が2026年に15.4%伸びると予測しており、方向性は一致する。ただし、需要増がそのまま安値継続を意味するわけではない。

国内の短期反応もある。Belongが示した自社販売データでは、Appleが6月25日にMacやiPadの価格を改定した直後72時間に、中古スマホの販売台数が直前3日間比で約16%増え、平均購入単価も約14%上がった。これは一事業者の短期間データであり市場全体へ一般化はできないが、新品価格の変化を見て中古へ先回りする需要が実際に起きた例ではある。

買い手・売り手が見るべき点

確認事実からの編集部の見立てとして、買い手は「新品か中古か」だけでなく、RAM・ストレージ容量、OS更新残存年数、電池状態、通信バンド、保証を同条件で比べる必要が増す。容量を落とした新品が必ずしも長期利用で安いとは限らず、反対に旧世代の上位中古も電池交換やサポート終了が近ければ総費用は膨らむ。

買取・再販側では、需要増を前提に価格だけを追うより、容量別在庫、電池劣化、修理歴、画面・カメラ・生体認証、アクティベーションロック、データ消去記録を揃える方が重要になる。MM総研は主力在庫が発売後3〜5年の端末であるため短期の供給不足はないとみるが、人気容量や更新期間の長い機種へ需要が偏る可能性はある。特定機種の相場上昇を断定せず、実売と買取の回転日数を容量・状態別に追うのが安全だ。

出典

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恩 拓亮
監修
恩 拓亮株式会社SketCheese 代表

中古端末(リユース)業界で11年以上の経験を持つ株式会社SketCheese代表。中国・香港・日本のマーケット知見をもとに、取引・物流・輸出入から販売ネットワークまでを横断。越境リユース流通の実務をふまえ、本メディアの記事を監修しています。

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